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14

 

(変更の届出)

14 動物取扱業者は、第10条第2項第4号に掲げる事項を変更し、又は飼養施設を設置しようとする場合には、あらかじめ、環境省令で定める書類を添えて、同項第4号又は第6号に掲げる事項を都道府県知事に届け出なければならない。

2 動物取扱業者は、第10条第2項各号 (4号を除く。)に掲げる事項に変更 (環境省令で定める軽微なものを除く。)があった場合には、前項の場合を除き、その日から30日以内に、環境省令で定める書類を添えて、その旨を都道府県知事に届け出なければならない。

3 11条及び第12条の規定は、前2項の規定による届出があつた場合に準用する。

 

1.概要

  動物取扱業者は登録事項の内容を変更する場には事前(1項)又は事後(2項)に届出なければならない。

 

2.対象者

  動物取扱業者

 

3.解説

 1)第1項

   事前に届出を必要とする場合である。

 

  (1)どのような場合に事前の届出が必要か

ア)10条2項4号の変更を変更する場合

① 動物取扱業の種別を変更するとき

販売、保管、貸出し、訓練、展示又は環境省令で定める取り扱いの別を変更しようとするときである。

例えば、販売の種別で登録していたものを保管の種別に変更する場合である。

② 種別に応じた業務内容及び実施の方法。

  例えば、販売(種別)の場合に店頭販売だけであったものから、インターネット販売を付加するような場合である。

 

   イ)飼養施設の設置しようとする場合

     今まで飼養施設をもたなかったのが、新たに飼養施設を設置して業務を行う場合である。

 

(3)書類の添付

環境省令で定める書類を添えること

      次の事項を記載した書類を添えなければならない。

10条2項4号の変更の場合

書類内容は、変更後の業務の実施の方法を明らかにした書類である。

対象者は、販売業者又は貸出業者である。

様式は様式第1別記を使用する。

 

 

様式第1別記

 

飼養施設を設置しようとする場合

  書類内容は、第2条第2項第4号に規定する書類である。

  登録の際には第2条第2項第4号の書類が必要であるので、登録後新たに飼養施設を設置しようとする場合にも同じく第2条第2項第4号の書類が必要となる。

   第2条第2項第4号

次に掲げる設備等の配置を明らかにした飼養施設の平面図及び飼養施設の付近の見取図(飼養施設を設置し、又は設置しようとする者に限る。)

ケージ等(動物の飼養又は保管のために使用するおり、かご、水槽等の設備をいう。以下同じ。)

照明設備(営業時間が日中のみである等当該設備の必要のない飼養施設を除く。)

給水設備

排水設備

洗浄設備(飼養施設、設備、動物等を洗浄するための洗浄槽等をいう。以下同じ。)

消毒設備(飼養施設、設備等を消毒するための消毒薬噴霧装置等をいう。以下同じ。)

汚物、残さ等の廃棄物の集積設備

動物の死体の一時保管場所

餌の保管設備

清掃設備

空調設備(屋外施設を除く。)

遮光のため又は風雨を遮るための設備(ケージ等がすべて屋内にある等当該設備の必要のない場合を除く。)

訓練場(飼養施設において訓練を行う訓練業(動物の訓練を業として行うことをいう。)を営もうとする者に限る。)

 

(施行規則52項)

 

 (4)届出事項

10条第2項第4号または第6号に掲げる事項を届け出ること

① 10条第2項第4号の変更しようとする場合

動物取扱業の種別とその種別に応じた業務の内容及び実施の方法を届け出なければならない。

② 飼養施設を設置しようとする場合

飼養施設の所在地、飼養施設の構造及び規模、 飼養施設の管理の方法を届け出なければならない。

 

  (5)変更の届出の様式

①法第10 条第2項第4号に掲げる事項を変更しようとする場合

様式第5による届出書

         ②飼養施設を設置しようとする場合

様式第6による届出書

 

様式5

 

様式6

(施行規則第5条1項)

 

2)第2項

  事後に届出を必要とする場合である。

 

(1)どのような場合に事後の届出が必要か

4号を除く第10条第2項各号の変更の場合である。

10条第2項各号 (4号を除く)に掲げる事項を変更したときは、

30日以内に環境省令で定める書類を添えて届けなければならない。

   重要性が第4号より軽いため事後に届け出ればよい。

① 10条第2項各号 (4号を除く)に掲げる事項とは

一 氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては代表者の氏名

二 事業所の名称及び所在地

三 事業所ごとに置かれる動物取扱責任者 (22条第1項に規定する者をいう。)の氏名

五 主として取り扱う動物の種類及び数

六 動物の飼養又は保管のための施設 (以下この節において「飼養施設」という。)を設置しているときは、次に掲げる事項

イ 飼養施設の所在地

ロ 飼養施設の構造及び規模

ハ 飼養施設の管理の方法

ニ その他環境省令で定める事項

法第14 条第2項の規定による届出は、様式第7による届出書を提出して行うものとする。

 

様式7

(施行規則第53項)

 

     (3) 届出の期限

        届出の期限は、30日以内である。

 

(4)環境省令で定める軽微な変更を除く

環境省令で定める軽微な変更のときは届け出る必要はない。

この程度なら手間隙掛けて手続きをするほどでもないと考えたからである。

しかし、その軽微が個々の判断にかかってしまっては安定性を欠くので次のとおり環境省令で法定した。

 

① 環境省令で定める軽微な変更とは、

飼養施設の規模の増大であって、その増大に係る部分の床面積が、法第10 条第1項の登録を受けたとき(法第14 条第1項又は第2項の規定による届出をしたときにあっては、その届出をしたとき。この号及び次号において同じ。)から通算して、法第10 条第1項の登録を受けたときの延べ床面積の30 パーセント未満であるもの

ケージ等、洗浄設備、消毒設備、汚物、残さ等の廃棄物の集積設備、動物の死体の一時保管場所、餌の保管設備、清掃設備、空調設備及び訓練場に係る変更であって、次に掲げる事項に係る部分の床面積が、法第10 条第1項の登録を受けたときから通算して、当該設備等を備える飼養施設の延べ床面積の30 パーセント未満であるもの

設備等の増設

設備等の配置の変更

照明設備又は遮光のため若しくは風雨を遮るための設備の増設及び配置の変

  更

第2条第2項第4号に掲げる設備等に係る変更であって、現在の設備等と同等以上の機能を有する設備等への改設であるもの

飼養施設の管理の方法の変更

(施行規則54項)

 

(3)書類の添付

環境省令で定める書類を添えること

     届出は環境省令で定める書類を添えて届け出なければならない。

環境省令で定める書類とは次のものである。

 

①法人の記載事項に変更があった場合

名称、住所又は代表者の氏名に変更があった場合である。

⇒当該法人の登記事項証明書(第2条第2項第1号に規定する書類)を添える。

②法10条第2項第3号に掲げる事項に変更があった場合

事業所ごとに置かれる動物取扱責任者の記載事項に変更があった場合である。

⇒第2条第2項第3号に規定する書類を添える。

☞第2条第2項第3号に規定する書類とは

事業所ごとに置かれる動物取扱責任者が法第12 条第1項第1号から第5号までに該当しないことを示す書類

☞法第12 条第1項第1号から第5号とは

一 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないも

 の

二 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

三 第19条第1項の規定により登録を取り消され、その処分のあった日から2年を経過しない者

四 第10条第1項の登録を受けた者で法人であるものが第19条第1項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその動物取扱業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しないもの

五 第19条第1項の規定により業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

以上の証明書は自己申告による証明書である。公的機関での証明書は一以外には発行していない。

 

        ③法第1026号イまたはロに掲げる事項に変更があった場合

動物の飼養又は保管のための施設の変更に変更があった場合である。

イまたはロとは、次の事項である。

イ 飼養施設の所在地

ロ 飼養施設の構造及び規模

     ⇒第2条第2項第4号の書類を添える。

☞第2条第2項第4号の書類とは

        次に掲げる設備等の配置を明らかにした飼養施設の平面図及び飼養施設の付近の見取図(飼養施設を設置し、又は設置しようとする者に限る)

ケージ等(動物の飼養又は保管のために使用するもの)

照明設備(営業時間が日中のみである等当該設備の必要のない飼養施設を除く)

給水設備

排水設備

洗浄設備(飼養施設、設備、動物等を洗浄するための洗浄槽等)

 

法人の役員に変更があった場合

法人である場合に役員に変更があった場合

 ⇒ 第2条第2項第2号に規定する書類を添える。

☞第2条第2項第2号に規定する書類とは

その法人の役員が法第12 条第1項第1号から第5号までに該当しないことを示す書類

☞法第12 条第1項第1号から第5号とは

一 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないも

 の

二 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

三 第19条第1項の規定により登録を取り消され、その処分のあった日から2年を経過しない者

四 第10条第1項の登録を受けた者 (動物取扱業者)で法人であるものが第19条第1項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその動物取扱業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しないもの

五 第19条第1項の規定により業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

以上の証明書は、全て自己申告による証明書である。

ちなみに、公的機関での証明書は一以外には発行していない。

(施行規則55項)

 

(4)その他の書類の提出

都道府県知事は、法第14 条第1項及び第2項に基づく変更の届出をした者に対し、前項の書類のほか必要と認める書類の提出を求めることができる。

前項に記載された書類からでは実態関係が把握しかねない場合その把握のために知事にこの権限を認めた。

(施行規則56項)

 

 (5)届出の期限

     届出の期限は、30日以内である。

 

3)第3項(準用規定)

11条及び第12条の規定は、前2項の規定による届出があつた場合に準用する。

準用するのは登録の実施の場合の規定(11条)と拒否の場合の規定(12条)である。

届出より登録の要件を具備していればその内容に変更して登録簿に記載しなければならない。

登録の拒否事由に該当するときは、事前届出の場合は変更届出を拒否しなければならない。

また、事後届出の場合は登録自体が拒否されてしまうことになるが、実務上は届出を取り下げて実態を従前に戻す方法を取ることになるであろう。

 

11条及び第12条の規定とは

11条 都道府県知事は、前条第2項の規定による登録の申請があつたときは、次条第1項の規定により登録を拒否する場合を除くほか、前条第2項第1号から第3号まで及び第5号に掲げる事項並びに登録年月日及び登録番号を動物取扱業者登録簿に登録しなければならない。

2 都道府県知事は、前項の規定による登録をしたときは、遅滞なく、その旨を申請者に通知しなければならない。

12条 都道府県知事は、第10条第1項の登録を受けようとする者が次の各号のいずれかに該当するとき、同条第2項の規定による登録の申請に係る同項第4号に掲げる事項が動物の健康及び安全の保持その他動物の適正な取扱いを確保するため必要なものとして環境省令で定める基準に適合していないと認めるとき、同項の規定による登録の申請に係る同項第6号口及びハに掲げる事項が環境省令で定める飼養施設の構造、規模及び管理に関する基準に適合していないと認めるとき、又は申請書若しくは添付書類のうちに重要な事項について虚偽の記載があり、若しくは重要な事実の記載が欠けているときは、その登録を拒否しなければならない。

一 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの

二 この法律又はこの法律に基づく処分に違反して罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者

三 第19条第1項の規定により登録を取り消され、その処分のあった日から2年を経過しない者

四 第10条第1項の登録を受けた者 (以下 「動物取扱業者」という。)で法人であるものが第19条第1項の規定により登録を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその動物取扱業者の役員であった者でその処分のあった日から2年を経過しないもの

五 第19条第1項の規定により業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者

六 法人であって、その役員のうちに前各号のいずれかに該当する者があるも   

 の

2 都道府県知事は、前項の規定により登録を拒否したときは、遅滞なく、その理由を示して、その旨を申請者に通知しなければならない。

 

 

4.罰則

1)次の各号のいずれかに該当する者は、20万円以下の罰金に処する。

14条第1項若しくは第2項又は第28条第3項の規定による届出をせず、又は虚偽の届出をした者

24条第1項又は第33条第1項の規定による報告をせず、若しくは虚偽の報告をし、又はこれらの規定による検査を拒み、妨げ、若しくは忌避した者

25条第2項の規定による命令に違反した者

(第47条)

2)両罰規定

法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第44条から前条までの違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。

(第48条)

 

以上



                                   












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